黒の剣に学ぶRPGの最適化

2013.12.19
スポンサーリンク
黒の剣

ここ数日、PSの「黒の剣 Blade of the Darkness」をプレイしておりました。

自分の中ではまさに「隠れた名作」の筆頭に挙げたい一作です。しかし、その修飾語が示す通り、PC98での発売から2年後にPSに移植という道を歩んだにもかかわらず、どうにも知名度がないんですよねぇ…。

確かに、無駄にいやらしい一枚絵が表示されたり、エグい展開も多かったりと万人向けではないのですが、ちょっとダークな世界観が好きな人は確実に惹かれる内容ですよ。アーカイブスでも出ているので、少しでも多くの人に触れてほしいと思います。

簡単な攻略ページも作成しました。

自分自身、PC98版以来で約20年ぶりのプレイだったのですけれど、久々にやってみてシステム的に「ああ、こういうのうまいなー」という部分が幾つかあったので述べさせてもらおうと思います。

宿屋なんていらない
本作、RPGにもかかわらず宿屋を使う機会というのがほとんどありません。
それもそのはずで、フィールドでもダンジョンでも町中でも、歩いているだけでHPとMPが回復するのです。戦闘中もターンがまわってくるだけで、しかも防御をすればさらに多めに回復し、その上でバランスを保っています。
要するに魔法や剣技を使うのが前提なのですね。通常攻撃なんてほとんど使いません。さすがに消費の大きいものを連続で使うと枯渇しますが、特殊攻撃をある程度気軽に使えるというのは、一般RPGに慣れているほど新鮮で爽快に感じると思います。
世界は広大でなくてもいい
本作に登場する町・村は全部で7つ。これはドラクエ1と大差ないレベルです。ルーラ的手段も飛空挺もありません。そしてこのうちの大半は中盤で壊滅してしまいます。
同様にダンジョンの数も多くはなく、同じ場所を何度も行ったり来たりする展開も目立ちます。使いまわしと言えばそうなのですが、無駄に次々と新しいポイントを量産するよりは、こちらのほうが自然で理に適っているとも思います。
次々に武具を新調させる必要はない
一般的RPGだと「新しい町=まずは武具の新調」のような図式になるものもありますが、それが短いスパンで続くと正直うんざりすることもあります。しかし、本作の場合は前述のように限られた施設数にも関わらず、新しい武器屋を覗いても見慣れた物しか置いてなかったりするのです。そしてそれで不満を感じることはありません。結局はバランスなのでしょう。
また、あくまでストーリー主導のRPGの場合ですが、「うで」とか「あし」とか無駄に装備箇所を設ける必要もないと思います。本作の「武器」「防具」、そして2箇所の「アクセサリー」ぐらいがちょうどいいのではないかと。
解明できない謎を
これはちょっと冗談混じりですが、本作には「クリスナイフ」と「覇者の鎧」という、作中で存在が示唆されているにもかかわらず入手方法が不明なアイテムがあります。こういう未解明要素って、意外にその作品の中毒性に繋がると思うのですよ。例を出すならロマサガ2のように。原因はプログラムのミスで入手不可だったりする可能性もあるのでしょうが、こういう謎が残っているとクリア後でも長く楽しめたりするものです。

近年のRPGに疎い自分が言うのもどうかと思いますが、こうやって見てみると「黒の剣」という作品は、余計な部分を極力削ぎ落とした(そして微エロを無理やり追加した)RPGなのだと思います。容量の制限のある時代でないのにもかかわらずこういう内容になったのは、やはり製作者のセンスによるものなのでしょうか。

何にせよ、この知名度のまま埋もれるにはあまりにも惜しい作品です。アーカイブスの600円以上の価値は確実にあります。少しでも知名度が上がることを願って。

スポンサーリンク
スポンサーリンク